飼い主のいない動物たちへの愛情の証です
3.11を忘れない
2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震では、多くの人命とともに動物たちも犠牲となりました。今もさまざまな事情で多くのペットが飼い主と離ればなれになり、避難生活を送っています。セーブペットプロジェクトでは被災者の愛犬の一時預かりや搬送活動などを行うボランティア団体へ寄付を行い被災した飼い主様のサポートの為に役立てていただきました。 また。ボランティアイベントへの参加やツイッター・ブログにて被災地の情報発信を行って参りました。ここでは、それらの活動を通して見えてきた、 ペットとの暮らしにおける震災への備えについて考えてみたいと思います。
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情報伝達手段が限られ物資が行き渡らなかった震災直後
震災直後、環境省をはじめとする多くの機関が動物救援本部を立ち上げました。阪神大震災や中越地震のときよりも、その対応は早かったと言われています。しかし、現地ではテレビや新聞、インターネットなどの情報伝達手段が機能しておらず、ペット用の物資や人員のある救援本部の存在が被災者に伝わるまでに時間を要しました。もっとも効果があったのは昔ながらの「張り紙」。被災者だけでなく、避難所を管理している市町村職員や獣医師、また 各保健所や動物愛護センター職員など公共関係者に対しても、張り紙の告知が一番効果的だったと言われています。緊急時の情報伝達をどうしていくか、自治体との連携も含め徹底する必要があるでしょう。
震災直後、環境省をはじめとする多くの機関が動物救援本部を立ち上げました。阪神大震災や中越地震のときよりも、その対応は早かったと言われています。しかし、現地ではテレビや新聞、インターネットなどの情報伝達手段が機能しておらず、ペット用の物資や人員のある救援本部の存在が被災者に伝わるまでに時間を要しました。もっとも効果があったのは昔ながらの「張り紙」。被災者だけでなく、避難所を管理している市町村職員や獣医師、また 各保健所や動物愛護センター職員など公共関係者に対しても、張り紙の告知が一番効果的だったと言われています。緊急時の情報伝達をどうしていくか、自治体との連携も含め徹底する必要があるでしょう。
慢性的なシェルター不足に陥った福島
震災直後、ペットの保護要請の多くは津波で甚大な被害を受けた宮城県や岩手県から寄せられました。しかし、次第に福島県の飼い主からの依頼が多数を占めるようになります。動物愛護行政や獣医師会の活躍が本格化し、被災者の生活再建とともに飼い主の元に犬が戻りはじめた5月頃になっても、福島県では原発からの計画的避難地域の一斉避難や、立入禁止区域内の犬の捕獲などの影響で保管施設が不足。シェルターの準備と新しい飼い主の募集が急務となりました。しかし、そのほとんどがすぐに飽和状態となる状況が続いています。また、被災地域全体で、心身に負担を抱えるようになった高齢者から愛犬を譲渡する申し出が増えており、長期的な支援が求められています。
震災直後、ペットの保護要請の多くは津波で甚大な被害を受けた宮城県や岩手県から寄せられました。しかし、次第に福島県の飼い主からの依頼が多数を占めるようになります。動物愛護行政や獣医師会の活躍が本格化し、被災者の生活再建とともに飼い主の元に犬が戻りはじめた5月頃になっても、福島県では原発からの計画的避難地域の一斉避難や、立入禁止区域内の犬の捕獲などの影響で保管施設が不足。シェルターの準備と新しい飼い主の募集が急務となりました。しかし、そのほとんどがすぐに飽和状態となる状況が続いています。また、被災地域全体で、心身に負担を抱えるようになった高齢者から愛犬を譲渡する申し出が増えており、長期的な支援が求められています。
ペットのための震災の備えとは
人間だけでなく、犬もまた地震に対して恐怖を感じます。避難所では過敏になり他人を咬む、飼い主が離れると激しく吠える犬も見られました。被災時には日頃の問題行動が顕著に現れやすくなります。横浜市の清水動物病院・ 清水宏子先生は、愛犬を連れての避難所生活が困難を極めぬよう、日頃からの躾が大事と言います。
人間だけでなく、犬もまた地震に対して恐怖を感じます。避難所では過敏になり他人を咬む、飼い主が離れると激しく吠える犬も見られました。被災時には日頃の問題行動が顕著に現れやすくなります。横浜市の清水動物病院・ 清水宏子先生は、愛犬を連れての避難所生活が困難を極めぬよう、日頃からの躾が大事と言います。
「災害に備える一番大切な事は、日頃から躾をしてマナーを覚えさせておくことです。咬んだり飛びついたり吠えたりしないように、人も大好き、動物も大好きな社会性のある子にしておくことはとても大事です。こわがりな子は、避難所生活などを強いられたときにとてもかわいそうです。避難所には動物好きの人ばかりでは無いことを認識しておかなければなりません」
躾がよくできていれば、ペットは避難所のムードメーカーになって元気をくれる存在にもなる、と清水先生は言います。 実際、支援に関わった獣医師から、このような声を聞くことができました。
「我々人間はいかに"しっぽのある家族"たちに癒され、救われているのか。 避難時は人命救助が優先されますが、しっぽのある家族は被災者の心の復興に大いに貢献する。狭く重苦しい避難所ではしっぽのある家族がいるだけで笑顔が溢れている」(「どうぶつ家族の会」震災チャリティ市民講座より)
被災地では未だに多くの飼い主とペットが離れ離れに暮らしています。セープペットプロジェクトでは、今後も微力ながら復興の支援をさせていただくとともに、3.11で学んだことを忘れずに、人とペットのよりよい関係づくりを提案していきたいと思います。
被災地では未だに多くの飼い主とペットが離れ離れに暮らしています。セープペットプロジェクトでは、今後も微力ながら復興の支援をさせていただくとともに、3.11で学んだことを忘れずに、人とペットのよりよい関係づくりを提案していきたいと思います。
ペットの防災対策のための備え
- ・いつものフード(病気用のフードや薬は1週間分くらい予備を)
- ・水
- ・新聞紙
- ・ティッシュ
- ・タオル
- ・連絡先や携帯電話番号入りの首輪
- ・リード
- ・キャリー
- ・食器
ほかに備えておくと便利なこと
- ・マイクロチップの装着
- 直径2mm、全長約11mmの円筒状の電子標識器具で、動物の個体識別等を目的に 動物の体に埋め込むと迷子や災害等で離ればなれになっても、その情報を読み取ることで身元の確認が可能。
マイクロチップについてはこちら
- ・写真入りの「ペット名刺」
- 飼い主の連絡先に加え、性格やいつものフード、ワクチン、病歴などを記載 しておくと、初対面の獣医師もすばやく対応が可能。
- ・一人暮らしの愛犬家は合鍵を作って友だちや親せきに渡しておく
- 万が一帰宅難民になっても、フード・水・散歩をお願いできる。