認定NPO法人ピースウィンズ・ジャパン代表理事の大西健丞さんとピースワンコ・ジャパン プロジェクトリーダーの大西純子さん。

   広島県神石(じんせき)高原町の認定ＮＰＯ法人ピースウィンズ・ジャパン（ＰＷＪ）のプロジェクト「ピースワンコ・ジャパン」では、2010年から動物愛護センターから引き取った犬を災害救助犬やセラピー犬に育成したり、新しい飼い主に譲渡したりする活動に取り組んでいます。これまでに保護した犬は４６２頭、うち約２４０頭を新しい家族の下に送り出しました。国内外の紛争地帯や被災地で人道支援活動を行うＰＷＪが保護犬に関する活動を始めたのは、広島県の犬の殺処分の現状を知ったことがきっかけ。「当時、広島県の犬の殺処分数は国内最多の２３４２頭（２０１１年度）。救助犬育成と保護犬の救済を同時に実現するために考えたのが、ピースワンコの活動です」とＰＷＪ代表理事の大西健丞さん。
   ピースワンコの活動の特徴は、社会に開かれていること。神石高原町のシェルターにはドッグランやドッグカフェ等を併設して一般に公開。同時に広島や神奈川・藤沢の商業施設内に譲渡センターを開設、気軽に保護犬と出会える場として人気を集めています。プロジェクトリーダーの大西純子さんは「私たちの役割は一人でも多くの方に保護犬や殺処分の問題を知ってもらうこと。健康な状態で譲渡するために、健康管理には気を遣っています。特にノミ・マダニ駆除は必須。すべての犬にフロントラインやネクスガードを定期投与しているので、ＳＰＰの支援は本当にありがたいですね」。
「ＳＰＰの活動を通じて殺処分や保護犬の問題を知る人もいるはず。その意味でも非常に意義のある活動だと思います」と健丞さん。ＰＷＪでは来春、ドッグトレーナー養成校を設立予定で、「人と犬が共生できる社会を作るのが目標。できることをひとつずつ着実にやっていきたいと思います」。今や町ぐるみの取り組みへと発展しつつあるピースワンコの活動。私たちＳＰＰも応援を続けていきます！

救助犬として活躍する夢之丞（左）とハルク（右）

ネクスガードを食べるハルク。「喜んで食べてくれるので、投与が楽ですね」と純子さん。