飼い主のいない動物たちへの愛情の証です
Vol.1 東京ARK
取材対象
東京ARKスタッフ 中野真智子さん、早野晴奈さん、フォスターの戸谷さん、ノビータさん
セーブペットプロジェクト(以下、SPP)は、動物病院でのフロントライン製品の売上の一部を資金として、犬や猫の殺処分数の低減を目的に2010年にスタートした活動です。今では、「フロントライン」「犬フィラリア症予防薬」だけでなく、2014年にフロントラインシリーズから新発売したごほうびになるノミ・マダニ駆除薬「ネクスガード」も加わり、その売上の一部を、新しい家族を探す犬や猫のために役立てています。
プロジェクトのスタート時からSPPが医療費を支援しているアニマルレフュージ関西(ARK)の東京支部である東京ARKの保護犬たちに、ソフトチュアブルタイプのノミ・マダニ駆除薬「ネクスガード」を試してもらいました。さて、喜んで食べてくれたでしょうか?
終生飼育の大切さを理解していただくために。
大阪にあるアニマルレフュージ関西は大規模なシェルターを持ち、約25名のスタッフがその運営にあたっています。一方、東京ARKのスタッフは中野さんと早野さんの2名のみ。20家族ほどのフォスターと呼ばれる一時預かりボランティアの方々が、その活動を支えています。
ARKは、保健所や動物愛護センターに連れて行かれる動物の頭数を減らすことが重要だと考えており、そのために、終生飼育の大切さを多くの飼い主様に理解してもらいたいと活動を広げています。関東における情報発信基地として10年前に設立された東京ARKは、動物の保護や譲渡だけでなく、飼い主様への啓発活動を積極的に実施しています。表参道ヒルズやメルセデスベンツのショールームでの保護動物の写真展は、多数のメディアに取り上げられました。
保護犬にとって大切なのは予防
東京ARKがフォスターに犬を預ける際、ワクチン接種などの基本的な医療ケアは大阪で済ませることが多いため、預かり中に重視しているのは犬フィラリア症予防やノミ・マダニ対策などの寄生虫ケア。フォスターには投与日を指定した上で必要なチュアブルタイプの犬フィラリア症予防薬とフロントラインを渡して対策をしてもらっています。ごぼうびになるノミ・マダニ駆除薬ネクスガードを投与するのは初めてということで、スタッフのお二人も犬たちの反応に興味津々でした。オーストラリアンシェパードのスタンド(オス・12歳)を預かっている戸谷さんは、愛犬を亡くした後、すぐに新しい犬と暮らす気持ちになれず、フォスターになる選択をしました。大型犬と暮らした経験を活かし、これまでに5頭の保護犬を預かっています。スタンドにネクスガードを投与したところ、「ドッグフードやおやつと同じように喜んで食べてくれてビックリしました。喜んで食べてくれるから、子どもに任せると一度にたくさんあげ過ぎちゃうんじゃないかな、と思うくらい(笑)」とのこと。
インドネシアでも3頭の保護犬と暮らしていたノビータさんは、6年前に家族で日本へやってきました。2年前に自宅を購入し、犬と暮らす環境が整ったのでフォスターを始め、これまでに9頭を預かり、そのうち1頭を家族に迎えました。現在預かっているチワワミックスのさぼてん(オス・推定9歳)はネクスガードをとても気に入った様子。「さぼてんはとにかく食いしん坊なので、喜んで食べてくれるとは思っていましたが、本当に美味しそう。」とノビータさん。
スタッフの早野さんと中野さん(左から)
SPPの医療費支援について
戸谷さん、中野さん、ノビータさん、早野さん(左から)
「保護された子は、健康状態が良い犬猫ばかりではないので、SPPが支援する医療費は団体にとって大きなサポートになっています。SPP無くしては、動物たちの保護活動は成り立たないので非常に感謝しています」と中野さん。
また、東日本大震災で引き取った犬は、犬フィラリア症に感染していることも多く、譲渡が難航することがあります。「適切に予防されていれば、早く譲渡されたのに。」「やはり、狂犬病予防や感染症予防のワクチン接種に加えて、犬フィラリア症予防とノミ・マダニ対策の4大予防は飼い主のマナーだと思います。予防が徹底されれば、犬や猫を飼っていない人々に対しても犬や猫のイメージアップに繋がるはず。」と中野さんは感じています。
東京ARKさんのメッセージが多くの飼い主様のお耳に届き、全ての犬や猫が健康に幸せに同じ飼い主様と一生を添い遂げることができる社会が来る日が来ますように!