飼い主のいない動物たちへの愛情の証です

第9回 萩原家とセンベエくん

犬派・猫派のご夫婦と犬好きのご両親

「セーブペットプロジェクト」(以下、SPP)では、動物病院で処方されるフロントライン®シリーズやネクスガード®シリーズ、メリアルのフィラリア症予防薬、犬・猫用オールインワン寄生虫ケア薬、そして犬用デンタルガム・オーラベット®の売り上げの一部を新しい家族を探す犬や猫たちのために役立てています。

この特集では、そんなSPPの支援先である動物保護団体から保護犬・保護猫を引き取った家族のお話をご紹介しています。今回は、埼玉県で犬のレスキュー活動をするNPO法人ワンダフルドッグ(以下、ワンドク)から心疾患のある雑種のセンベエくん(♂8歳)を引き取った横浜の萩原家を訪問しました。健康ではない犬を敢えて引き取ったその思いとは?
飼い主の萩原由未子さんにお話を伺いました。

被災犬を飼うことから始まった犬との暮らし

横浜の一戸建てに娘の有希さんと暮らす由未子さんがはじめて犬を飼ったのは、東日本大震災の混乱まだ覚めやらぬ2011年7月のこと。初代として迎えたペーターくんは、原発事故で帰宅困難地域となった福島県浪江町で放浪していた被災犬でした。「それまで犬を飼ったことはありませんでしたが、震災のときにテレビで被災犬の存在を知り、何か役に立てればという一心で志願し、飼い主さんが見つかるまでうちで預かることにしました」と由未子さんは話します。
娘の有希さんがペーターくんの写真と連絡先を入れたポスターを作り、当時二本松市に置かれていた浪江町の仮庁舎に送ると、1ヵ月程で栃木県に避難していた飼い主さんから連絡があったそうです。「ペーターと一緒に会いに行ったら“間違いない”と言われました。ペーターはもともとスーパーの前に箱に入れられて捨てられていた犬だったそうです。私は落ち着くまでお預かりするつもりでしたが、飼い主の方はアパート暮らしでいつ浪江町に戻れるかわからない状況なので、うちの犬にとおっしゃってくださいました。」

と、由未子さん。


ペーターくんは、萩原家で5年間暮らしをともにし、昨年の10月に心臓の病気である僧帽弁閉鎖不全症で亡くなりました。由未子さんは、ペーターくんの写真を見ながらこう話します。「ちょっとでも興奮すると失神してしまうので、最期はどこにも連れて行かずに薬を飲ませて静かに暮らしました。吠えないし噛まないし、お手やおすわりも教えるとすぐ覚える頭のよい子でした。」

引き取り手のない弱々しい子を幸せにしてあげたい

ペーターくんを看取った後、運動不足解消のために朝の散歩を始めた由未子さん。でも心によぎるのは身寄りのない犬のことでした。「ひとりで散歩を始めると、世の中には散歩もできない犬がたくさんいるのに……と思ってしまいます。ペーターを亡くしたばかりでまだ早いかと思いましたが、娘の勧めもあり、インターネットで保護犬を探してみたら、ワンドクさんのホームページでこの子を見つけたんです」と、由未子さんは傍らにいるセンベエくんを見つめます。

センベエくんは、由未子さんの希望通りの雑種。ペーターくん同様、心臓が悪く、応募条件には「介護生活に覚悟がある方」とありました。通常は避けられがちな犬ですが、由未子さんは、ペーターくんの介護経験から、「自分ならお世話ができる」と思ったそうです。「私も60を越えた年寄りなので、元気な犬よりはおだやかな犬がいい。引き取り手のない弱々しい子を迎えて幸せにしてあげたいと思ったんです。」

早速、由未子さんは埼玉にあるワンドクのシェルターへ。元気よく飛びついてくる犬もいる中で、センベエくんは後ろの方で遠慮がちに視線を送る控え目な犬でした。年齢は推定8歳。フィラリア症で心臓が悪く、保健所に保護された段階で腹水が溜まり瀕死の状態だったところを、ワンドクの代表の「暖かいところで死なせてやりたい」という思いから引き取られました。しかし、病院で何度か腹水を抜き、投薬するうちに奇跡的に元気を取り戻すことができたのだとか。「想定していたより体重が重く、万が一倒れたときに抱えられないのではという懸念もありました。でもかわいかったので」と由未子さんは笑います。「一緒にいる時間は短いかもしれないけど、その分、愛情を濃くできれば。」こうして、センベエくんは萩原家の家族になったのです。


実際、飼ってみた感想を聞いてみると、由未子さんはこう話します。「センベエは邪気がなく、変に勘ぐったりすることもない天使みたいな子ですが、つらい思いをしたのか、とても臆病で車にのせるとがたがた震えます。また、散歩のときはいつも2階で首輪をしてから階段を降りるのですが、一度私が忘れ物をして2階に戻ったら、出し抜かれたと思ったのかセンベエも急いで上がって来て、それからどんなに散歩に行こうと言っても頑に降りなくなりました。今も私と一緒でなければダメ。もしかすると車で捨てられたのかもしれません。」

しかし、つらい経験で萎縮したセンベエくんの心も、由未子さんの海より深い愛情でほぐれてきたのか、次第に落ち着きを取り戻していくのです。「以前は上から触ろうとすると怖がり、掃除機をかけると逃げ回っていたのが今はだいぶ平気になってきました。徐々にここは安心できるんだなとわかってきたのがうれしいですね。幸せそうに寝ているのを見ると、私も幸せな気持ちになります。」

高齢者ほど保護犬がおすすめです

現在は、毎月病院に通い、心臓や肝臓など3種類の投薬を受けるセンベエくん。予防として、チュアブルタイプのフィラリア症予防薬とフロントライン プラス®でのノミ・マダニ対策も欠かさず行っているそうです。「ペーターは薬に敏感だったので、投薬もいちいち鶏のササミに薬を混ぜるなど手間がかかりましたが、この子はワンドクさんでチュアブルタイプをもらっていたので、おやつをもらったように喜んで食べますし、錠剤やカプセルもカリカリのごはんの中にポンと混ぜるだけで区別せずに食べてくれます。」

病気があるのは人間だって同じなのだから、と由未子さんは言います。「ペットとして子犬は人気がありますが、私のように高齢になってくると、子犬では自分が先に死んでしまうことを恐れて飼えないという方も多いでしょう。その点、保護犬は成犬が多いのでそのような心配はありません。愛犬を亡くして寂しいという高齢の方に是非保護犬の良さを教えてあげたいですね。」

傍らで聞いていた娘の有希さんが、最後にこう話してくれました。「母は気持ちが元気なので、犬以外でも誰か困っていれば助けたいと思う人。たまたまそれが犬だったのでしょう。逆に犬がいなければ、母も何をしていいかわからないと思うので、母が犬に救われているようにも思います。」すると、由未子さんも「この子の最期を看取れるよう、私も元気でいなくちゃね」と笑います。

人生の後半に保護犬と出会い、限られた生命と伴走することに生きがいを見つけた由未子さん。その貴重なお話に人間と犬との新しい関係を見る思いがしました。

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