飼い主のいない動物たちへの愛情の証です

第5回 井上家とシロくん

ご実家で犬を飼われていたご夫婦と息子、娘2人ご実家で犬を飼われていたご夫婦と息子、娘2人

セーブペットプロジェクト(SPP)では保護犬、保護猫と暮らすご家族のお話をシリーズでお届けしています。シリーズ5回目となる今回は動物保護団体の「ピースワンコ・ジャパン」の湘南譲渡センターからシロくん(♂・推定3歳)を引き取った井上家。お寺のご住職をされているお父さん、お母さん、そしてシロくんを迎えるきっかけとなった末っ子のKちゃん(小学5年生)にお話をお伺いしました。

譲度センターに2ヵ月間通った熱意

左側:ピースワンコ・ジャパンでのシロくん

動物好きで愛読書は「ドリトル先生」や「シートン動物記」というKちゃんが、「犬を飼いたい」と言い始めたのは小学校低学年の頃。しかし、そのときご両親は犬を飼うことに賛成しませんでした。お父さんがその理由について話してくれました。「やはり命ですから、飼ったら死ぬまで面倒を見るということをわかってもらいたくて、そういう覚悟ができるまでは飼わない。そう決めていました」

それから月日が流れ、Kちゃんは小学校4年生に。その間も家の近所で散歩しているワンちゃんを見かけてはさわらせてもらい、ことあるごとに「犬を飼いたい」と訴えてきたKちゃんの思いを受けて、井上家は友人が勧めてくれた「ピースワンコ・ジャパン」の湘南譲渡センターを訪れます。そこで出会ったのがシロ。

シロは道の駅でリードにつながれて放置されていた犬でした。おすわりができておやつをもらうことができるほど人に慣れており、健康状態は良好。シェルターでは他の子犬の面倒を見るほどお利口さんの犬だったと言います。ピースワンコ・ジャパンでは井上家に小学生のお子さんがいることを考慮し、手間のかからないシロを勧めてくれたのです。

そのときのことをKちゃんが話してくれました。「いろんなワンちゃんが囲いの中に入っていました。最初いいなと思った子は、撫でようとすると吠えたりおびえたりしてあまり撫でられなかったんだけど、シロだけは私が囲いの中に入っても吠えなかったし、撫でたらいやがることもせずに仰向けにゴロンとしてくれました。」

Kちゃんはシロと会うまでは、飼うなら子犬と決めていましたが、自分になついてきたシロを見てその思いは吹き飛びます。「子犬じゃなくてもかわいい!」Kちゃんはその日からシロのとりこに。しかし、ご両親はすぐに引き取ることはしませんでした。「飼いたいといっても、引き取ってからまったく面倒をみないのでは困ります。親として様子を見ようと思い、しばらくピースワンコ・ジャパンに通うことにしました」とお母さん。

そこで、Kちゃんは毎日学校が終わるとお父さんにお願いしてシロのもとへ。「彼女はお世話のできるごはんの時間やドッグランに出ている頃を見計らって行こうとするのですが、こっちの都合もありますからね。ピースワンコ・ジャパンが閉まるまで10分しかないというときでも行くと言うのですから」とお父さんは苦笑します。シロのもとに通うKちゃんはボランティアスタッフの間でも知られた存在に。そして、ご両親の「機は熟した」という判断のもと、シロは井上家に引き取られるのです。通い始めてから2ヵ月が過ぎていました。

左側:ピースワンコ・ジャパンでのシロくん

被災犬のボランティアで実感した保護犬を飼うことの難しさ

ところで、なぜ保護犬だったのでしょうか。そう尋ねる我々に、お父さんはこう話してくれました。「犬・猫の殺処分についてはいろんなニュースで知っていました。かたや殺処分されているワンちゃんがいるのにペットショップで飼うことには抵抗がありました。多くのペットショップでは子犬を扱っています。子犬を求める人が多いので、そうなるのだと思いますが、幼い頃に親と引き離された子犬を育てるのは大変だとも聞きます。ですから子犬にこだわる気持ちはありませんでした。それよりも殺処分されるワンチャンがうちに来て救われる命があるならいいなと思っていました。」

実はお父さんは、東日本大震災後、福島の被災犬のお世話をするためにボランティアで通った経験をお持ちでした。「間に合わせのシェルターにはつらい思いをしたワンちゃんがひしめき合い、怯えていて散歩もままならない状態でした。でも正直に言うと、それらのワンちゃんを引き取る自信はありませんでした。私の実家では犬を飼っていましたが、私が小学生の頃に亡くなってしまい、それ以来犬を飼っていませんでした。妻も実家で犬を飼っていたとはいえ、メインでお世話をしていたのは両親なので、自分たちで犬を飼うのはほぼ初めてに近い。保護犬だから飼おうと簡単に決めてしまうのはためらわれました。でもピースワンコ・ジャパンでは保護犬が受けた心の傷をケアし、訓練した上で譲度してくれるので、ここの犬ならうまくいくのではないかと思ったんですね。」

つらい出来事も新しい暮らしの中で相殺されていく

シロくんが井上家に来て1年。ピースワンコ・ジャパンの見立て通り、シロは井上家にすぐ馴染んだと言います。「来た当初は家族以外の人には警戒心が強かったのが最近ではずいぶん慣れてきました。わたしたちは常に一緒にいるのでわからないのですが、シロがうちに来たての頃に遊びに来た友人に言わせると『最初の頃とは目つきが全然違う』と。でも高校3年の息子にだけは一向になつかないんですよ。ライバルだと思っているみたい」とお母さんが笑うと、Kちゃんが「シロは子犬とメスにやさしいの。オスの犬には吠えるんだよ」と教えてくれました。

ごはんをあげるのは家族全員で。お散歩はそのとき空いている人が行く。健康管理についてはノミ・マダニ・フィラリア症対策はもちろんのこと、今年からそれらがひとつになったオールインワンタイプを使っているそう。そのおかげなのか、傍らに寝そべっているシロくんは、とても元気そう。そんなシロを見てお母さんはこう言います。「シロはすごくかしこい犬。朝一番でお散歩に行きたいんだろうけど、みんなが忙しくしているときは空気を読んで誘ってこないんです。落ち着いたときを見計らって誘ってきます。」

「散歩のときにこちらが立ち止まるとおすわりをしますし、ピースワンコ・ジャパンでしつけをされているのでとても飼いやすいですね」とお父さんが言うと、「“ごろん”はお母さんが教えて、“ジャンプ”はお父さん。“ふせ”もうちで教えたよね」とKちゃんの誇らしげな様子が印象的でした。

最後にこれから保護犬を飼う人に向けてメッセージをお願いしました。「保護犬にしろ、ペットショップの子犬にしろ、動物を飼うということは難しい面があるでしょう。どちらにしても同じ命で、家来を従えているわけではなく、一緒に生きています。我々も一個しかない命がなくなったらおしまいです。ワンチャンもそれは同じことで人間の都合で殺せるものではありません。シロの警戒心が強いのは、やはり以前にいろいろあったからだと思います。でもこうやって一緒に暮らしていくと、それまでにあった出来事はこれからの出来事で相殺されていくのだとも思います。飼ってからの経験が上乗せされていくわけですからね」(お父さん)。

飼う側も、飼われる側も、ゆっくりと時間をかけてお互いの心の距離を近づけていった井上家。命を預かることの意味の大きさについて考えさせられた里親訪問でした。

ブログ『保護犬・保護猫との暮らしと感動秘話』もご覧ください。

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