飼い主のいない動物たちへの愛情の証です
第14回 藁科家とマックくん
「セーブペットプロジェクト(SPP)」では、動物病院で処方されるフロントライン®シリーズやネクスガード®シリーズ、ベーリンガーインゲルハイム アニマルヘルス ジャパンのフィラリア症予防薬、犬・猫用オールインワン寄生虫ケア薬、そして犬用デンタルガム・オーラベット®の売り上げの一部を新しい家族を探す保護犬や保護猫たちのために役立てています。
この特集では、SPPの支援先である動物保護団体から保護犬、保護猫を引き取った家族のお話をご紹介しています。今回登場するワンちゃんは、昨夏SPPが新しい家族を探す保護犬・保護猫たちの日常の様子やその愛らしい姿を多くの人に知ってもらうため、個人の Facebook のウォール(投稿欄) を保護犬・保護猫に貸し出す世界初の試み 「Wall for One あなたのウォールを、貸してください。」キャンペーンで人気者となったアニマル・ハート・レスキューのマロンくんです。飼い主の藁科真奈美さんにお話をお伺いしました。
保護団体との付き合いの中で新たな犬に出会った
横浜に暮らす藁科家を訪れると、2頭のワンちゃんがお出迎えしてくれました。マロンくんと先住犬のレオくんです。マロンくんはWall for Oneで披露した愛くるしい表情もそのままに、元気そうにしっぽを振っています。
先住犬レオンとマック
Wall for Oneで新しい飼い主さんを待っていた当時のマロン(現マック)
聞くと、先住犬のレオくんもアニマル・ハート・レスキューの出身で「保護犬」が今ほど浸透していなかった14年前に藁科家に引き取られて来たそう。以来、アニマル・ハート・レスキューの代表を務める山本りつこさんの動物病院がレオくんのかかりつけ医を務めてきました。真奈美さんがマロンくんと遭遇したのも、レオくんを連れて病院を訪れた昨年の8月のこと。真奈美さんはマロンくんとの出会いについてこう話します。
「雑種が好きなので、ひと目見てかわいいと思いました。おとなしくて、レオと似た雰囲気もある。家庭を知らない子だということも気になりました。最初主人は『うちにはレオがいるから、いい』と言っていましたが、後日内緒で「お試し」としてうちに連れて来て3日間一緒に暮らしたら、案の定気に入ってしまって(笑)。名前をマックに改名し、めでたくうちの子になりました。」
センターに収容されていたマロン(現マック)
年老いた先住犬が、新たな犬の登場で元気に!
マロンくん改めマックくんは、当初はおどおどと不安げな様子が、2ヵ月ほどで本来の人懐っこい性格を発揮し始め、今では散歩好きのご主人と朝夜2回、日中は真奈美さんと散歩を楽しむ日々を送っています。そのためにも毎月のノミ・マダニ対策は欠かせませんが、藁科家では薬剤を首に垂らすタイプから食べるタイプに変えたことで、毛がベタつかなくなり、さらさらの毛並みを撫でる楽しみが増えたそうです。
「マックは、おとなしい性格で人に吠えたり噛んだりすることはありませんが、見ていると、ものすごい唸り声をあげながら伸びをしたり、あくびをした後にカプッと歯を鳴らしたり、結構おじさんっぽいしぐさをするのが面白く、娘共々目が離せません。」と真奈美さん。
マックくんと先住犬のレオくんとの相性を尋ねてみると、真奈美さんは「2頭ともマイペースだから」と笑い、おやつをとられないように必死にしているレオくんを見ながら、こんな話を聞かせてくれました。
「マックが来る前、レオは長年体調が悪く、一昨年には手術もしました。その後、元気になりましたが、自分からあまり動こうとせず、ごはんも残しがちでした。でもマックが来てからは、自分から歩くようになり、食欲も出てきました。マックはレオのいいライバルですね。」どうやらレオくんは、若いマックくんに刺激を受けて、生きる気力を取り戻したようです。
保護犬はしつけもされていて、育てやすいのがいいところ
犬好きの家系に育った真奈美さんは、子ども時代から雑種の子を始めさまざまな犬と暮らして来ました。保護犬との付き合いも2頭目。その魅力についてこう語ります。
「保護犬は大抵、団体さんの方でしつけられているので、育てやすいですね。事前に犬の性格も教えてもらえるので、レオをもらうときもアニマル・ハート・レスキューのりつこさんが足の裏を見て『おとなしいかもよ、この子』と言ってくれたのが決め手となりました。」
仮に相性が悪くても、保護犬は団体が決めたお試し期間があるため、一度様子を見て、そこで育てられないと判断すれば、お返しすることができます。それは、新たな保護犬を生まないためにも必要なことなのです。
真奈美さんは、傍にいるレオくんを見ながら話します。「レオは先が長くありません。走ると息切れも激しくなるし、車にも乗れなくなってしまったので、家でお留守番していることが多いですね。でも、そうやってうちでのんびり寝て過ごし、最期まで看取れたらいいなと思っています。」
真奈美さんは、「犬は家族のような存在」と話します。だからこそ「レオで終わるのは嫌だった」とも。「亡くしても次の犬を飼いたい。それが自分にできるかどうか悩んでいた頃にマックと出会いました。これまでもインターネットで保護犬の情報を見ていましたが、惹かれる犬がいなかったことを思うと、犬との出会いは縁だなと思います。」
温かい家族と先輩保護犬に恵まれて、大好きな散歩を楽しんでいるマックくん。これからも家族みんなで楽しい時間を過ごしてね!
アニマル・ハート・レスキュー
http://www.animal-heart-rescue.net
®メリアルの登録商標