マダニに咬みつかれても痛みがなく犬は血を吸われていることに気がつきません。マダニは多くの病原体を媒介します。そのため吸血による貧血や皮膚炎だけでなく、命さえおびやかす病気にかかる危険性があります。
やぶや草むらなどに生息するマダニは、愛犬の散歩のときに寄生する機会を狙っています。緑が多い場所に近づくときには、マダニに注意してください。
マダニは一度吸血を始めると皮膚から取り除くことは困難です。また、マダニは人にも危険な病原体を媒介することがあるため、犬についているマダニを見つけても無理に素手で取ろうとせず、動物病院に相談してください。
引用:2017年8月10日 西日本新聞朝刊
マダニが媒介し、人への被害を及ぼす感染症「SFTS(重症熱性血小板減少症候群)」。2013年より、各地で死亡報告が相次いでいます。
飼育ネコおよびイヌの血液・糞便から SFTSウイルスが検出された事例があります。
マダニが媒介する感染症で、人間に重大な被害を及ぼすSFTSが再び話題になっています。近畿や中国、四国、九州で感染者の死亡が相次いでいます。
2018年も感染者がすでに報告されています。
マダニのシーズンは、成虫が多い春だけと思われがちですが、秋に若ダニや幼ダニが多く発生することは意外と知られていません。年間を通じた定期的なマダニ対策が重要です。
平成24年度日本獣医師獣医学術学会年次大会
日本の犬と猫におけるマダニの寄生状況調査(2011~2012),岩上ら
フィラリアの幼虫を吸血した蚊に刺されることによって犬の体内に侵入します。成長した成虫は肺や心臓の血管に寄生し発症します。放置すると死に至ることもあります。
心臓に寄生した成虫を取り出す外科手術が実施されることもあります。ただし、フィラリアの虫体が消失しても肺の症状は残り、薬を続けなければなりません。お薬で予防することができます。
犬フィラリア症予防薬(経口剤)を、毎月1回、1ヵ月間隔で摂取させることにより予防できます。
犬フィラリア症予防薬(経口剤)を毎月1回、1カ月間隔で投薬することにより簡単に、そして確実に予防ができます。予防期間は地域ごとに異なります。必ず獣医師の先生の指示通りに投薬することが大切です。
犬フィラリア症の予防薬は
獣医師の指示通りに忘れずに投与しましょう。
途中の投薬やシーズン最後の投薬を忘れてしまうと、犬フィラリア症に感染してしまう危険性が高まります。たった1回の投薬を忘れてしまうことで心臓への寄生を許してしまうことになるかも知れないのです。投薬を指示通り、最後まで続けるためには、カレンダーに印をつけたり、メールで投薬日を知らせてくれるサービス等を利用したりしましょう。
予防の途中で投薬を忘れてしまうと、犬フィラリアに感染する可能性が高くなり、それまで投与していたお薬が無駄になってしまうかも知れません。投薬を忘れたら自分で判断せずに、動物病院に必ず指示をあおぎましょう。
予防薬は毎月1回、幼虫の段階で犬フィラリアを駆除することで、犬フィラリア症を予防します。
最後の投薬をしないと、犬フィラリアに感染する可能性が高くなり、それまで投与していたお薬が無駄になってしまうこともあります。涼しくなっても自己判断で投薬をやめてはいけません。動物病院の指示通り最後まで必ず投薬を続けましょう。
最後の投薬はとても大切。忘れると、全ての投薬が無駄になってしまうことも!
ノミは人も刺し、その部位に皮膚炎をおこすこともあります。また、ノミは猫ひっかき病の原因菌(バルトネラ・ヘンセレ)を媒介するため、感染猫が人を引っかいたり咬んだりした場合にその部位が化膿したり、リンパ節が腫れたり、発熱、頭痛をおこしたりすることがあります。動物に寄生したノミの成虫は、その動物の体表からほとんど離れることなく吸血と産卵(一日当たり20~50個)を繰り返し、最長120日程度生存することが可能です。この間、あなたの愛犬はノミの寄生に悩み続けることになります。
ノミアレルギー性皮膚炎
引用:Canine Dermatology Book, courtesy of Eric Guaguereand Pascal Prelaud.
犬の年齢や健康状態、寄生虫の種類や寄生数によっても異なりますが、一般的な症状としては食欲不振、嘔吐、下痢、血便、呼吸器症状などがみられます。また、外見的には毛ヅヤが悪くなったり、子犬では発育不良になることもあります。消化管内寄生虫は種類によって形状や感染経路も異なり、ノミなどと違い目に見えないため発見が困難です。糞便中に虫卵が排泄されるため再感染にも注意が必要です。また、人に寄生して深刻な病気を引き起こすこともあるため、定期的な駆除が重要です。
犬回虫
犬鞭虫
犬鉤虫
*地域によって異なる場合があります。
*フィラリア症予防期間は蚊の発生後1ヶ月後から蚊の発生終息1ヶ月後まで