93ヒメダニ``幼ダニと若ダニは家畜および野生の有蹄動物の耳道に寄生するが、犬や人にも感染する。したがって、畜産農家に住む犬に特別な注意を払う必要がある``幼ダニ期のダニは宿主が眠っている間に寄生することが多い``ダニは脱皮と成長を繰り返しながら、耳の炎症と疼痛を引き起こすカズキダニ属のダニは、鳥類の軟ダニであるArgas(ナガヒメダニ属)と似た攻撃・吸血パターンを持つ。カズキダニ属には以下のような独特の特徴がある。``人や動物が隠れそうな建物や覆われた場所に住む``雌は複数回に分けて卵を産み(1回100個程度)、「抱卵」する``孵化した幼ダニは脱皮して若ダニになるまで吸血しない``成ダニと若ダニは夜間に宿主を攻撃して短時間吸血することが多い``若ダニと成ダニは宿主を選ばずに寄生し、頻回吸血を行うため、血液感染性の疾患を媒介することがある(一部は人獣共通感染症)``昔は、寄生が激しく駆除がかなり困難だったため、建物を焼却することで根絶が試みられていたOtobius megniniによる寄生Otobius megnini infestation カズキダニOrnithodoros spp.による寄生Ornithodoros spp. infestation
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