60線 虫猫が待機宿主(被嚢幼虫)を経口摂取した場合、ほとんどの幼虫は胃壁に侵入したのち胃に戻り、小腸で成熟する(腸内移行)。虫卵を直接経口摂取した場合は、気管に移行することが多い非感染性虫卵非感染性虫卵待機宿主(げっ歯類)成虫(頭側端の拡大図)感染性虫卵 寄生虫対策•適切な衛生管理を行う。•2週齢の子猫および雌成猫の予防を行う。•猫に狩りをさせない。げっ歯類の駆除を行う。1223固有宿主猫待機宿主の摂取後21日間虫卵摂取後約1カ月間2〜4週間 動物に対するリスク•妊娠後期に急性感染が生じた場合、子猫に乳汁感染する可能性がある。•猫回虫は経胎盤感染は起こさない。•猫では成長や免疫による耐性化が起こらず、常に感受性を持つ。幼虫は猫の組織内で被嚢を形成する傾向はない。猫が待機宿主または感染性虫卵を経口摂取糞便待機宿主が感染性虫卵を経口摂取待機宿主内で幼虫が組織に移行して被嚢を形成 人に対するリスク人獣共通感染症•猫回虫は、人に対しても重大な健康危害を起こす可能性がある(とくに小児は公園や庭などで感染しやすい)。•3種類の病態が知られている。-内臓幼虫移行症(VLM)-眼幼虫移行症(OLM)-神経幼虫移行症(NLM)イラストレーション 27回虫RoundwormToxocara cati(猫回虫)
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