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ブログ~幸せなペットを増やすために~

2017.10.18  8:21

日本の動物福祉最前線インタビュー  川崎市動物愛護センター 所長 小倉充子さん


 

動物の殺処分削減に取り組んでいる川崎市では、区役所や生活衛生課並びに動物愛護センターが連携し「人と動物の共生する社会の実現」を目指しています。2018年度にはより広く利便性の良い場所に移転し、「動物を通じて誰もが集い、憩い、学べる交流施設」をコンセプトにした施設に生まれ変わるそうです。所長の小倉充子さんに動物愛護の取り組みや施設移転のお話をうかがいました。

 

―川崎市動物愛護センターは2018年度に移転するそうですね。

 

小倉所長(以下、「小倉」):「川崎市動物愛護センター整備基本計画」の策定を行い、中原区へ移転することになりました。現在の施設は犬の抑留を目的に1974年に建設されたもので、動物愛護管理法の事業が中心になってから狭隘なのが悩みだったんです。新しい施設は敷地面積が倍以上になり、交通の便もよくなります。

 

現在センターで働いているのは、私を含めて獣医師11名、動物看護師4名、事務2名、用務員1名、委託の業者です。加えてボランティアさんが来てくださいます。川崎市では登録制の「かわさき犬・猫愛護ボランティア」を設置しており、現在は55名の方々に協力していただいています。市民の皆様にもいろいろな形で支えていただき、とてもうれしく思っています。

 

―現在、施設で保護している動物について教えてください。

 

今は犬が10頭前後、猫は100頭ほどですね。春から秋にかけての出産シーズンには母猫がいなくなってしまった子猫を保護することが多く、負傷した猫等と併せると年間延べ470頭ほど収容しています

 

飼い主の方からの引き取りの相談もありますが、動物愛護管理法に「飼主の責務」として「動物の終生飼養」が明記されていることを説明し、最後まで飼えるように考え直していただくか、新たな飼い主さんをご自分で探していただくようお願いしています。

 

―譲渡されるまでの世話やしつけについてうかがえますか。

 

小倉:収容された動物にとっては、センターは通過点なので、家庭への譲渡を想定して世話や社会化を行います。例えば散歩をしたことがない犬は首輪とリードをつけて敷地内を歩くところから始めたり、人に慣れていない動物は事務所で人の声や電話の音など生活音に慣れてもらい、少しずつ人との距離を縮めていきます。その他、キャリーケースに入ったり、外部の人が出入りするフロアの近くで過ごしたり、いろいろな経験を積ませます。収容動物の訓化のため動物と楽しく遊ぶことも大切な業務なんです。

 

病気や怪我の治療、不妊・去勢手術もセンター内で行います。また、生後間もない子猫はミルクの時間が長時間空くと死亡率が高まるので、シフトを組んで対応しています。保護した犬猫はカルテを作り、健康状態、排泄、食事、治療などの情報を記入して職員全員で共有しています。

 

―普及啓発事業も行っているとうかがいました。業務について教えていただけますか。

 

小倉:犬や猫は動物愛護管理法で、愛されて護られるべき存在なんですね。近年は市内の小学校を訪問し、動物にも命や心があることを伝える授業に力を入れています。

 

イングリッシュ・セッターの「セタさん物語」は好評でした。センターでの保護時は険しい顔をしていたけど、センターで治療やケアを行い、譲渡家庭で大切にしていただき笑顔になった、というストーリーです。譲渡の前後の写真を並べて見せると、同じ犬だとわからない子どももかなりいます。命ある動物にも心があり、慈しめば変わるということを伝えたいですね。

 

今は教育委員会や獣医師会の先生やボランティアさん等と意見交換会をして教材開発を進めています。横浜美術大学にも協力していただけることになり、近いうちに「セタさん物語」の紙芝居ができる予定です。

 

―かつての収容施設から、現在のような手厚いケアや啓発事業へ舵を切ったきっかけは?

 

小倉:一番大きいきっかけは、職員の意識の変化です。ボランティアの方々に御支援いただきながら、「命を繋いでいく施設に変える」と舵を切りました。数年前は生後間もない子猫の多くは死亡していましたが、今は哺乳や治療を行い対応しています。民間の愛護団体の方のご協力で譲渡を推進し、ナイーブな犬猫も時間をかけて社会化トレーニングするなどの取り組みを続けています。

 

2012年の動物愛護管理法の改正時に、殺処分の削減を目指す項目が追加され、私たちも目標を同じくして試行錯誤しながら進めています。例えば、「支援したいけど時間がない」という皆様のお気持ちの受け皿として、市のホームページに必要な消耗品の募集を載せています。市の獣医師会が動物病院に設置した募金箱からは、多くのご寄附が集まりました。

 

2016年度に作った「ひと・どうぶつ MIRAI プロジェクト」については、福田市長が自ら記者会見で発表してくださいました。市長はセンターにも来られ、小さな子猫の大きな命を手にのせたこともあります。

 

―川崎市は動物福祉への取り組みが早く、犬の殺処分ゼロを達成したことでも注目を集めていますね。

 

殺処分ゼロは目標ではなく、あくまでも結果です。民間の愛護団体の方と協働する中で成し遂げられものです。私たちが本当に求めているのは、センターに入ってくる動物がゼロになることです。そのためには不幸な動物を減らせるように、不妊・去勢手術や猫の室内飼育などを総合的な対策が大切だと思っています。近年は高齢者のペット問題もあるので、万が一を考えてペットを信託する相手や費用を考えておくような啓発も必要です。

 

新たなセンターは市民の皆様に貢献できるように、多世代交流の拠点にしたいと考えています。命を学ぶ、命をつなぐ、命を守る、という役割を担い、「人と動物の共生する社会の実現」を目指していきたいと思います。

 

―川崎市の動物福祉は多くの自治体から注目されています。取り入れようとする都市もある一方、それぞれの地域の状況から難しい場合もあるようです。殺処分ゼロは、飼い主さん一人ひとりの変化がもたらす結果なのかもしれませんね。本日はありがとうございました。

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