セーブペットプロジェクト、愛情の証キャンペーンに関する 活動報告や情報発信をしていきます

ブログ~幸せなペットを増やすために~

2017.04.12  9:49

Vol.1シェルター・メディシン・セミナー 「より良い譲渡に向けて」参加リポート

1
 

2016年12月17日(土)と18日(日)の2日間、2016年度第2回目となるシェルター・メディシン・セミナーが日本獣医生命科学大学で開催され、両日とも全国から130名を超える受講者が集まりました。

今回のテーマは「より良い譲渡にむけて」。より良い譲渡を実現するために、シェルターで求められる管理の在り方について、シェルター・メディシンの専門家でカリフォルニア大学デイビス校獣医学部疫学研究員の田中亜紀先生と、アメリカ獣医行動学専門医の入交眞巳先生らによる講義が行われました。まずは1日目の講義の概要を報告します。

 

 

第1部:「シェルターでの感染症管理」について/田中亜紀先生

 

最初に登壇したのは、田中亜紀先生。アメリカでの豊富な研究経験に基づいた、シェルターでの感染症管理のあり方について講義されました。

 

■シェルター・メディシンとは?

シェルター・メディシンは2001年にカリフォルニア大学デイビス校で始まった比較的新しい獣医学的分野で、『群の健康を維持し、心身ともに健康な動物を1頭でも多く譲渡すること』を目的としています。

かつてアメリカではペットの死亡原因のうち、シェルターでの殺処分が最多を占めていました。これを問題視し、譲渡可能な動物の殺処分を最小限にとどめ、なるべく多くの収容動物を里親に譲渡しようという考え方が主流になってきたことを受けて、生まれたのがシェルター・メディシンなのです。

 

■シェルター・メディシン=群管理

一般的なペットに対する医療が特定の動物を対象とした「個体管理」であるのに対し、シェルターでは複数の動物=群を対象とした「群管理」が求められます。群全体の健康が向上すれば、個体の福祉や健康も向上するという考え方です。

そして群管理で最優先すべきは、感染症管理です。シェルターには「動物の出入り」「過密」「違う年齢の動物の同居」「感染症への感受性の異なる動物の同居」「ストレス」「ワクチン接種不足・ワクチンの防御反応不足」など、多頭飼育固有の感染症のリスクファクターが多く存在します。シェルター・メディシンでは、それぞれのシェルターの状況を分析し、エビデンスをもとに科学的なアプローチで感染症管理を行います。

 

■感染症管理

 

①交通整理

感染症管理を始めるにあたって、まず実施したいのがシェルター内の『交通整理』です。

・人、物、空気の流れを把握しましょう

健康な動物→感染の可能性のある動物の順に流れるように注意します。

・動物を分けて管理しましょう

区分例:「譲渡可能動物」「所有者不明動物」「感染の疑いのある動物」「罹患動物」

 

②予防が最善の治療

多頭飼育では、予防が最善の治療です。上記の「交通整理」を前提に、疾患予防に取り組みましょう。具体的な予防方法は次の通りです。

・病原体の伝播経路を断ち切る

シェルター内では「シェルター内の動物⇔動物」「シェルター内の動物⇔人」

「人⇔物(器具、物品)」で病原体が伝播します。消毒などの衛生管理を徹底して伝播経路を断ち切りましょう。

・病原体を減らす

衛生管理を徹底し、栄養不良な動物、ストレスのある動物、ワクチン状態が不安定な動物たちを感染症から守りましょう。

・病原体に打ち克つ体を作る

シェルター入所後すぐに生ワクチンを接種します。健康管理を徹底し、ストレスにも配慮しましょう。

※ストレスへの配慮例

→誰の視線にもさらされない空間をケージ内につくる、ケージに目隠しをして外界から遮断する、など。

 

③具体的な殺菌方法

環境中での生存能力や消毒薬に対する感受性は病原体によって様々です。殺菌効果を最適にするためには、適切な消毒方法を選ぶことが大切です。シェルター内では「機械的方法」と「化学的方法」、2つの殺菌方法の併用が推奨されます。

 

<機械的殺菌方法>

熱や乾燥、紫外線や放射線を使う殺菌方法です。ほとんどの細菌、ウイルスは70℃の熱で死滅します(※パルボはさらに高温が必要)。また、直射日光や紫外線はウイルスやマイコプラズマ、細菌、真菌の殺菌効果が期待できます。天井にUV灯を設置すると飛沫感染因子の減少効果があることもわかっています。

 

<化学的殺菌方法>

殺菌剤を用いる方法です。よい殺菌剤を選ぶポイントは次の通りです。

・広域スペクトル(広範囲に効果がある)殺菌剤であること

・有機物があっても効果的であること

・温度やpHなどが異なる環境下でも効果的であること

・洗剤など他の化学物質と相性が良いこと

・安全域が高いこと

・腐食性がないこと

・染色性がないこと

・安価であること

 

ただし、上記のポイントを全て満たす殺菌剤はないので、殺菌剤を選ぶ際には、

・対象とする病原体

・殺菌剤の特徴

・左右される環境要因

・利用目的

・人と動物に対する安全性・有害作用

などを考慮して、使用するシェルターの状況に最適な殺菌剤を選びましょう。シェルターでよく使われている消毒剤には「塩化ベンザルコニウム」「次亜塩素酸Na」「クロルヘキシジン」等があります。

2
 

殺菌のPOINT

 

①殺菌剤を塗布する前に必ず肉眼で見える汚れを取ること。有機物があると、殺菌・消毒効果が低下します。表面の汚れは完全に除去してください。

②洗浄する場合の順序は下記を厳守すること

・きれいな場所から汚い場所へ

・高い場所(天井)から低い場所(床)へ

・通気口、角、床の排水溝は最後に

・洗剤は必ずよく洗い流すこと

・洗浄後は一度乾かしてから消毒薬を塗布すること

③掃除の順序は下記を厳守すること

・譲渡部屋の幼齢動物



・譲渡部屋の成体



・拘留期間中の幼齢動物(症状なし)



・拘留期間中の成体(症状なし)



・罹患幼齢動物



・罹患成体

 

 

田中先生は、以上のように群管理における感染症予防のための具体的な衛生管理の方法をレクチャー。1日目の講義を終えました。

2日目に行われた「シェルターでの感染症管理」についての講義は、後日ご紹介します。

 

 

第2部 シェルター・メディシン・セミナー 「犬の気持ちを理解するための犬の行動学」/入交眞巳先生

 

トピックス

犬の寄生虫ケア

  • 犬のオールインワンのお薬について
  • ネクスガードについて
  • フロントラインについて
  • 犬の寄生虫について
  • ネクスガード フロントライン比較表
  • CMギャラリー

猫の寄生虫ケア

  • フロントラインについて
  • 猫の寄生虫について
  • 投薬日お知らせサービス

投薬お知らせサービス

ノミ・マダニ駆除薬、フィラリア症予防薬の定期投与を忘れないためのお知らせサービスです。

  • TVCM

    ネクスガードの広告ギャラリーをCheck!

  • おいしく食べる動画おいしく食べる動画

    ノミ・マダニ駆除薬ネクスガードをおいしく楽しく食べる犬の動画集です!

  • ノミダニのお薬比較チェック
  • マダニ寄生カルテ集

    マダニが寄生した犬・猫の様々な写真付きのカルテ集。
    愛犬・愛猫を守るために知っておきましょう。

  • 犬用デンタルガム(塩酸デルモピノール配合)オーラベット犬用デンタルガム(塩酸デルモピノール配合)オーラベット
  • 災害からペットを守るために、今、私たちができること 3.11を忘れない~災害からペットを守るために、今、私たちができること 3.11を忘れない~
  • お問い合わせ
  • ネコも動物病院プロジェクト
PAGETOP


PAGE TOP