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ブログ~幸せなペットを増やすために~

2016.04.20  9:02

動物最前線インタビュー 柴内裕子先生(赤坂動物病院総院長)後編

動物最前線インタビュー

柴内裕子先生(赤坂動物病院総院長)後編

 

女性初の臨床獣医師、日本動物病院協会第4代会長として活躍する傍ら、CAPP活動をスタートするなど50年以上もの間、動物に関わる様々な活動に携わってきた柴内裕子先生。前編では主に「しつけ」の大切さやCAPP活動を始めた経緯について伺いました。後編では、2012年にスタートしたプログラム「70歳からパピーとキトンに挑戦」についてのお話、そして日本の動物愛護向上に向けての提言をいただきました。

 

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―先生の病院では2012年に「70歳からパピーとキトンに挑戦」というプログラムをスタートさせました。何かきっかけがあったのですか?

柴内:きっかけは、愛犬を亡くした飼い主さんの「私はもう年だから犬を飼えなくて寂しい」という一言でした。その方は当時60代で、3代目のマルチーズを亡くしたばかり。1代目のワンちゃんのころからずっとうちの病院に通ってくださっていて親しい間柄でしたから「あなたなら大丈夫。もう1度犬を飼ってみたら?」とおすすめしたのです。日本人の女性の平均寿命は86歳ですから、70歳で犬を飼い始めれば、ちょうど寿命が同じぐらいになりますよね(笑)。そしたらその方は「えっ?私はこんなに高齢で身よりもいないのに、飼っていいの?」ってすごく驚かれました。「大丈夫、いざとなったら私が引き取ってあげるから」と言うとすごく喜んでくれました。実際にしばらくしてからプードルを飼い始めて、今も元気に過ごしていらっしゃいます。その様子を見ていると、高齢だからといって犬を飼えないのは残念だなあと思うようになりまして、考え付いたのが「70歳からパピーとキトンに挑戦」プログラムです。プログラムの対象者は過去に犬の飼育経験があって犬の健康管理ができる優良な飼い主さん。万が一、病気や死亡で飼えなくなったときはうちの病院で引き取りますが、それまではご自分でしっかり面倒を見てくださいね、という仕組みです。75歳を過ぎたら週に1度は病院に電話をして近況報告をすること、80歳を過ぎたら動物看護師が定期的にご自宅を訪問して様子を見させていただくというルールを設けています。すでに何人かの高齢者の方このプログラムに『挑戦』していらっしゃいますが、皆さん、とても喜んでおられますよ。

 

―欧米では、愛犬と一緒に入居できる高齢者施設が珍しくないそうですね。

柴内:そうです。中でも以前、視察で訪れたアメリカのミズーリ大学が運営する「タイガープレイス」という高齢者用住宅はとても素晴らしかったですね。タイガープレイスの特徴は大学のキャンパス内に立地していることと、入居者にペットを飼うことを奨励していること。入居者自身もそのペットも大学病院のケアを受けられる仕組みになっています。日本にもタイガープレイスのように高齢者とペットが安心して暮らせる施設が増えていくといいですよね。

もちろん、高齢者が安心してペットとの生活を楽しめるように、飼い主がペットを残して亡くなってしまった場合を想定した対応策は十分整備しておかねばなりません。その点では、同じくアメリカ視察の際にシカゴで見た施設から、すごく大きなヒントをいただきました。ある方が新しい飼い主を待つ犬や猫のために寄付した部屋なのだそうですが、人通りの多い街中にあって、外からも中の犬たちを見ることができるのです。気軽に立ち寄る方が多いので、その分、新しい飼い主に出会える確率も高いのだそう。もちろん犬たちはとても清潔で健康管理もしっかりなされているので、自宅にそのまま連れて帰りやすいんです。生活出来るその点も譲渡率の高さに繋がっていると思います。日本にもこのように外部に開かれた施設を増やしていかなくてはいけません。

 

―そういった施設を増やすためには、まずはどんなアクションが必要でしょうか?

柴内:まずは1つモデルケースとなるような上質な施設をつくることですね。日本の保護施設は山の中の不便な、人目につきにくい場所にあるでしょう?そして内情がよくわからないから、ちょっと胡散臭い目で見られることもよくあります。だからこれからは、みんなが気軽に立ち寄れるような場所に施設を作るのです。別に豪華な施設である必要はなく、清潔でケアが行き届き、動物たちが心地よく過ごせる空間であれば十分。そこで幸せに暮らす動物の様子を一般の方に広く見てもらうことができれば、協賛する企業が増えてくるはず。企業の名を冠した施設にすれば企業イメージが向上しますから、企業にとってもすごく有益な社会貢献活動になりますよね。あるいは、「国庫に納めて軍事費に使われるくらいなら、動物愛護に役立ててほしい」という方もたくさんいらっしゃると思いますから、そういった寄附の受け皿としても上記のような施設の需要は大きいと思います。そういった財源で第2、第3の施設をつくり、結果として全国各地に施設を作れたら素晴らしいですね。

 

pixta_20595048_M ※写真はイメージとなります。

 

―最近では「殺処分ゼロを目指す」という言葉をよく耳にします。先生はどのように考えていらっしゃいますか?

柴内:まず「殺処分」という言葉を使うのをやめませんか?こんな恐ろしい言葉は決して子どもたちに聞かせるべきではありません。「殺す」という言葉ですら残酷なのに、「処分」なんて動物たちの命を粗大ごみ扱いにしているみたいで、実におぞましいですね。行政用語としても使われていますが、今後は使わないようにするよう、獣医師会が行政に要請してほしいと思います。

「殺処分」の代わりに「安楽処置」という言葉を使うのはどうでしょうか。そもそも日本の保健所では収容頭数がかなり減ってきています。あの頭数なら多額のコストをかけてガス室で「処分」しなくても、1頭ずつ安楽死をさせてあげるべきです。本当に凶暴で手がつけられないような犬でも、餌の中に睡眠薬を混ぜてウトウトしてきたところにお薬を投与してあげれば、苦しまずに済みます。

意外と思われるかもしれませんが、安楽死というのは、獣医学の一環です。その動物の苦痛を取り除く唯一の選択肢が安楽死なら、獣医師は責任をもって、その処置をしなくてはならないのです。ところが今の日本の獣医学部では安楽死について教えませんし、獣医師の中には安楽死を拒否する者もいます。しかし、助かる見込みはないのに延々と治療を長引かせて、その間ずっと動物に苦痛を与え続けるなんて、獣医師としてありえない行為だとは思いませんか。臨床家としてはもちろん行政の職員としても獣医師は安楽死について正しく学ばねばなりません。正しい獣医学の確立こそが、動物福祉の基本なのですから。

 

もちろん「殺処分」⇒「安楽処置」と言葉だけを変えても意味はありません。不要な動物をつくらないことを周知し、人間と一緒に暮らせる動物に育て直す教育を充実させていかねばなりません。具体的には動物介在教育で30年先の飼い主さんを育てることと、犬を飼っている人、これから犬を飼う人たちにしつけの重要性を知って貰うことです。これらは、今後の私自身の課題でもあります。

加えて獣医師が悩んでいる飼い主さんにとって気軽な相談相手になること、そして方針を示してあげられる存在になることも重要だと思います。海外の動物病院にはカウンセラーの様なスタッフが居ますが、日本ではまだまだ飼い主さんの相談相手になれる存在が居ないので、その役割を獣医師が本気になって取り組まないといけないと思っています。

伴侶動物は私たち人間にとって、欠かせない存在です。動物たちは人間のように将来に不安を感じてじたばたしたりせず、いつも今を精いっぱい生きて、人間にやさしく寄り添ってくれます。私も獣医師である前に、伴侶動物を愛する1人の人間として、伴侶動物と暮らすことの素晴らしさを一人でも多くの人に知っていただきたいと願っています。

 

pixta_7613384_M ※写真はイメージとなります。

 

 

―柴内先生、ありがとうございました。

 

 

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