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ブログ~幸せなペットを増やすために~

2015.10.21  8:59

日本の動物福祉最前線インタビュー 新潟県動物愛護センター 獣医師 遠山 潤 先生 (後編)

前編に引き続き、保護犬・猫の譲渡活動に熱心に取り組んでいる、新潟県動物愛護センター獣医師の遠山潤先生に、新潟県の動物福祉の現状と課題を伺いました。

遠山先生
 

SPP:動物愛護センターオープン当初の苦労について教えてください。

遠山:動物愛護センターは「殺処分ゼロ」を目指して開設しました。とにかく1頭でも多くの命を助けるべく、私もスタッフも必死でした。どんどん猫が収容されてくるのに、なるべく殺処分にまわさないようにするわけですから、センター内の猫がどんどん増え続けます。すると、当然、スタッフは疲弊してしまいます。本来17時には終わっているべき作業が終わらず、毎日19時ぐらいまで残業です。感染症管理もうまくいかず、だんだん猫たちの健康状態が悪くなってしまったのです。健康状態の悪い猫は、当然、譲渡されづらくなるので、さらに収容頭数が増えてしまうという悪循環に陥ってしまいました。

SPP:頑張っても結果が出ない。とても苦しい状況でいらっしゃいましたね。

遠山:このままではいけない、ということで開設1年目の冬にシェルター・メディシンの考え方に基づき、センターでの動物の飼育管理全般について見直しを行いました。「新潟県動物愛護センターでの飼育改善方針」を作成し、譲渡対象とする猫の基準や感染症を防ぐための飼育管理マニュアルを作成し、職員研修も実施しました。

また、飼育頭数に上限を設け、譲渡困難と判断した個体に関しては、思い切った決断を下すことで、2年目からは収容数が100頭を超えない状態をキープすることを心がけました。

SPP:猫たちの状態はどう変わりましたか?

遠山:すごく良くなりました。100頭以下だとスタッフの目が行き届き、適切なケアができるからでしょうか、猫たちの健康状態はもちろん表情まですごくよくなったのです。それに伴って譲渡率も向上、収容数がセンターのキャパシティを超えるような状況に陥ることもなくなりました。本当にシェルター・メディシンを学んでよかったと実感しています。シェルター・メディシンは一種の命の選別をしているわけですから、一見、とても冷たく残酷な処置のような印象がありますが、結果として施設運営が健全化され、より多くの命を救うことに繋がるのです。実際、当センターでも、シェルター・メディシンを徹底したことにより譲渡率が確実に上がっています。

SPP:犬についての状況を教えてください。

遠山:犬の譲渡率も年々向上しています。収容数が少ないので気長に飼い主になる方が現れるのを待つことができます。重病であったり、噛み癖がひどくて人と生活できない犬を除き、高齢であっても譲渡対象にしています。

SPP:今後は猫の処分数を減らすのが課題ですが、どのような取り組みが有効でしょうか?

遠山:やはり不妊・去勢手術を徹底することだと思います。どんな飼い方をするにしても、お世話をするなら不妊・去勢手術をして決して子猫を増やさないことが一番です。

そしてそれ以前に「猫を外で放し飼いにしない」「無責任に野良猫に餌をあげない」といった基本的な心構えを、県民の皆さんにしっかりと共有する活動を続けていくことが大切だと考えています。センターでは、開設以来3年間、毎年約10万枚のチラシを擦って回覧板で各家庭に回すという地道な活動を続け、県民の皆さんの意識改革を図っているところです。

SPP:近年、日本各地で自然災害が相次ぎ、災害時の動物保護の在り方が問われています。2004年に中越地震を経験した新潟県では、どのように対応したのでしょうか?

遠山:実は中越地震では、犬に関しては、あまり大きな問題が起きなかったのです。地震に伴う迷い犬として捕獲されたのも10頭程度だったと記憶していますし、避難所等での犬に関する混乱やトラブルも少なかったと思います。理由は大きく分けて2つあります。まず1つ目は、犬を放し飼いにしないマナーが飼い主さんの間に根付いていたこと。全村避難になった旧山古志村以外は一時避難に同行する方が多かったですし、置いてくる場合も家の近くに繋いだままにしておいた飼い主さんがほとんどだったため、迷い犬になる犬が少なかったのです。2つ目は、地震発生の3ヵ月前に新潟では大きな水害があり、その時の教訓やノウハウを地震の際にも活用できたことです。当時は特にマニュアル的なものが整備されていたわけではありませんが、前回の経験を活かして。水害時にペットフード協会さんから寄付していただいたフードの残りを避難所の犬たちに支給したり、一時的に犬や猫を預かったり、飼い主用の相談窓口を開設したり…という一連の対策を速やかに行うことができました。それに新潟では日頃から、行政と県の獣医師会との協力関係が構築されていたのも功を奏しました。一時預かりは県内の動物病院が分担して引き受けてくださったおかげで、特に被災動物用のシェルターを作らずに済んだのです。

SPP:遠山先生は獣医師として25年以上動物福祉行政に携わっていらっしゃいますが、以前に比べて動物たちを取り巻く環境に変化を感じますか?

遠山:もちろん感じます。全体として良い方向に変わっていると思いますよ。放し飼いの犬はすっかり見かけなくなりましたし、野良猫の数も減っていると思います。その証拠に、最近は交通事故死した犬や猫の遺体を見かける機会がほとんどなくなりましたよね。

飼い主さんの意識も変わっています。例えば新潟県では15年ほど前、猫を譲渡する際の条件に「室内で飼養すること」を追加したのですが、当時は「え~、なんで猫を室内で飼わなきゃいけないの!?」「そんなの面倒だから、やっぱり猫はいりません」などと拒否反応を起こす飼い主さんもいらっしゃいました。でも最近は、ごく当然のこととして納得した上で、猫を引き取ってくださる方ばかりです。これも、動物に関わるそれぞれの立場の皆さんが、時間をかけて地道な作業を続けてこられた結果でしょう。

今年度は当センターでも収容数がぐっと減っています。今日(取材日9月11日)は、犬は10頭以下、猫も30頭くらいしかいないですよ。譲渡が順調に進めば、さらに殺処分数を減らせるかもしれません。今後も引き続き、目の前の課題に一つひとつ丁寧に取り組み、地道な活動を続けたいと思います。

SPP:遠山先生、ありがとうございました!

 

 

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