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ブログ~幸せなペットを増やすために~

2017.08.23  8:53

動物福祉最前線インタビュー 環境省 動物愛護管理室室長 則久雅司さん

「人と動物が幸せに暮らす社会の実現プロジェクト」を2013年にスタートさせた環境省は、東日本大震災の状況をもとに「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」も同年に作成しています。これらを推進する環境省自然環境局総務課動物愛護管理室室長の則久雅司さんに、この1年を振り返りながら、動物愛護管理法の改正に向けたお話をうかがいました。


 

―昨年に起きた熊本地震の際にもペットの救護対策が話題になりました。東日本大震災との違いや環境省の対応についてうかがえますか。

 

則久室長(以下、「則久」):大きな違いは、東日本大震災の場合は県庁や市役所の被害が大きく、災害時の活動拠点として十分に機能できない状況になったことでしょう。動物愛護センターの職員も避難所の住民の対応で精一杯でした。広域で支援するしくみを作ることが重要だと考えていたところに熊本地震が起こりました。加えて支援を受ける側(受援)が、支援する側に何をお願いするかを明確にする準備も必要と感じていました。

 

―近隣の自治体との協力体制や、地域住民の状況をうかがえますか。

 

則久:九州各県と山口県は災害時の協定を結んでいて、ペットの救護対策も含まれているんです。熊本地震の翌日から支援物資を持ってきてくださり、2週間後には各県から派遣された獣医師に避難所を巡回してもらうこともできました。

また、熊本県は住民同士のコミュニティがある地域だったので、自宅では暮らせなくなった方のご近所さんがペットを預かるということもあったそうです。

 

また、仮設住宅にはプレハブで立てる「応急仮設」と、賃貸住宅を借り上げる「見なし仮設」があります。「応急仮設」は基本的にペットOKですが、見なしの場合は、その賃貸ルールに合わせなければいけません。そのため、「見なし仮設」がペットNGだった場合は、動物愛護センターなどでの預かり希望が増える傾向にありました。

 

自治体が行うべき対応を考える際に忘れてはいけないのは、「かわいそうな動物を救う」ことではなく、「動物を連れた被災者を救う」ということです。災害時にはペットについては、飼い主の責任で対処することが基本になると思います。

 

―自治体とボランティアの連携が注目されていますね。

 

則久:自治体と日常的に協力関係にあるボランティアの協力は頼りになったと聞いています。また、ペット用品に詳しいペットショップ店員さんが、支援物資として届いたペット用品やフードを種別や年齢別に分け、ペット連れの被災者に適切なものを渡すなどの協力をしてくださいました。

その一方で、地域にネットワークがない状態で現地に来られた方とは連携が難しかったそうです。動物の分野でも、被災地でボランティアを統括する司令塔のような方がいればスムーズに支援が行き届くようになるのかもしれません。

 

―2018年に動物愛護管理法の改正を控えています。現在の法律と改正への準備について教えてください。

 

則久:2012年の改正で犬猫の販売開始時期を8週齢(56日)にする規制が盛り込まれましたが、施行後3年目までは45日、4年目からは49日と移行期間を設けています。ここが複雑なところでしょう。

8週齢にする理由を科学的に見られるように、ペットショップに協力してもらって8週齢のサンプルを集め、大学の研究室で行動などの解析をお願いしているところです。法律で規制する場合は、合理的な理由や科学的知見が必要になります。国会での審議に役立つようにデータを提出したいと思います。

 

―日本の生体販売や動物愛護は欧米とよく比較されます。それぞれの特徴をうかがえますか。

 

則久:日本では消費者が動物を購入する際に繁殖業者とのやりとりをインターネット上でのみ行うことで多くの問題が露呈しました。具体的には、インターネットで購入を決めた動物が空輸されて来た時点で、インターネットに掲載されていた画像と違う動物が届いたというクレームが消費者相談センターへ多数寄せられたり、消費者と繁殖業者との間で対面でのやりとりがないために、消費者に注意事項がきちんと伝わらず、適正飼育がなされなかったり、安易な放棄に繋がるといった問題です。結果、購入者に直接その動物を見せる「現物確認」と購入者にその動物について直接詳しく説明する「対面販売」を義務づける形で犬猫のインターネット販売に規制がかけられました。しかし、現在、その「現物確認」と「対面販売」を繁殖業者に成り代わって行う代行業が生まれて新たな問題を生んでいます。イギリスで生体販売が事実上なくなったのは規制の結果でなく、消費者である飼い主が善しとしなくなったからです。

 

また、動物を取り巻く環境は欧米が優れていると言われ、ドイツのティアハイム(動物保護施設)が注目されています。でも本当に優れているならティアハイムは必要ないはずです。実はイギリスやドイツも、犬が飼われて捨てられ、保護される、ということを繰り返している状況も知っておくべきかと思います。

 

それに比べて、現在の東京都の動物愛護センターにはほとんど犬がいません。日本は欧米に比べて終生飼養している人が圧倒的に多いからなんです。そう考えると、単純にどちらが優れているとは言い切れないのではないでしょうか。

 

―動物に対する意識に違いがあるのはなぜでしょうか。

 

則久:日本人はあらゆるものに命があるというアミニズム的な思想を持っているからだと思います。日本は動物を「命あるもの」として扱い、生き続けていることに価値を見出す。欧米は「意識がある物」として扱い、苦痛を与えないことに価値を見出す。日本の考え方は動物愛護、欧米の考え方は動物福祉と言えるかもしれません。

 

山本七平さんの『比較文化論の試み』という本に興味深いことが書かれています。日本人は自分の考え方を問い質さないそうです。動物を「命あるもの」として扱う考え方は何かしらの影響を受けているはずですが、問い質さないので説明できず、人類の普遍の真理だと思ってしまうわけです。

 

もう一つ、日本人は同情と感情移入の区別ができないそうです。同情は相手が求めているものを提供すること、感情移入は自分が満足するものを提供することです。日本は国際協力に貢献しているのに喜ばれないとされますが、それは同情ではなく感情移入だったからだろうと書かれていました。相手が動物の場合も、このようなケースがあるのではないでしょうか。

これは日本人のさがなのかもしれません。どちらも間違っていないのですが、多様な価値観を受け入れ、寛容さを持って考えることが大切ではないでしょうか。

 

―「動物を救いたい」という思いは欧米でも日本でも同じでしょうから、日本においても動物たちが求めていること、動物福祉について話し合うことが重要になってくるのでしょうね。本日はありがとうございました。

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