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ブログ~幸せなペットを増やすために~

2017.02.08  9:38

動物福祉最前線インタビュー 東京大学大学院農学生命科学研究科教授 西村亮平先生

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東京大学大学院農学生命科学研究科で動物の痛みや麻酔について研究を続ける西村亮平先生は、同時に動物医療センターで外科系の診療も行っておられます。

また、2015年5月には「どうぶつ達と共に暮らす幸せな社会を作る」という理念実現のために「日本ペットサミット(J-PETS)」を設立されました。今回のインタビューでは、獣医師となったきっかけから、SPPブログでもレポートしているセミナーやシンポジウムを通して西村先生が伝えたいと考えている「寛容性」についても伺いました。

 

SPP:獣医師を目指されたきっかけを教えてください。

 

西村先生(以下、西村):東京大学の理科二類に入ったのですが、専門課程を選択するときに第一志望に落ちてしまったので、仕方なく獣医学科に進みました(笑)。僕の学生時代は、獣医学科はあまり人気が無かったんです。と言っても、小学生の時の文集には「獣医になりたい」と書いていたので、嫌いではなかったんでしょうね。

 

SPP:獣医学科ではどのようなことを専門に学ばれていたのでしょう?

 

西村:学生時代は、牛の研究をしていました。当時犬や猫といった小動物に関する研究については研究費がとりにくいという事情があり、研究できる機会が少なかったんです。

その後は研究そっちのけで犬や猫の診療ばかりしていました。助手として研究室に入ってからは、アメリカへの留学時代も含めて、ずっと麻酔や鎮痛の研究をしています。

 

SPP:西村先生が今、興味をお持ちのテーマはありますか?

 

西村:ペットと暮らすことでフィジカルとメンタルにどのような効用があるのかということです。犬と一緒に散歩に行くことによるフィジカル面での効用や、犬友だちとコミュニケーションをとることによるメンタル面での効用について多数の研究が行われています。でも、高齢化社会になると犬を飼うには時間も手間もかかるので、ペットとしてはこれから猫の方がより増えていくんじゃないかと思います。今の猫ブームもその流れの1つではないでしょうか。

 

SPP:2015年にペット業界や獣医師の先生方と連携し「日本ペットサミット(J-PETS)」を設立しましたが、設立の主旨と目的を教えてください。

 

西村:人類が誕生してから数万年の間、私たちはこの地球上で動物たちと共に生きてきました。しかし、人類がその数を大きく増やしたことと、都市という非常に特殊な環境が形成されることになり、「ペット」と呼ばれる動物との共生が始まりました。その過程の中でお互いの遺伝子を変化させることで寛容性を高め、精神的な結びつきを持つようになったのが犬であり猫です。これは奇跡的なことだと言えます。

しかし我が国では2000年中頃から犬の飼育頭数の大幅な減少が続いています。様々な要因があると思いますが、動物と共に暮らすことが幸せな社会を形成する上で重要であると考えている私たちにとっては歓迎すべき状況ではないと思います。そこで単に動物の飼育頭数を増やすことではなく、「動物と暮らす社会づくり」を提案することで、その結果、10年、20年後に動物と暮らす人が増えるといいなという考えの下で進めています。

会の設立大会から約1年が経ちますがアカデミックな立場からシンポジウムや例会(セミナー)を通して動物と共に暮らす社会の楽しさ、重要性を社会に発信してきました。

また、リアルな場だけでなくポータルサイトやソーシャルネットワークを活用して目的の達成に有用な情報の収集、解析とその積極的な発信にも取り組んでいます。素晴らしい活動をされている団体は多くありますが、残念ながら社会に十分認識されているとは言えない状況なので、今後は他の同様な活動団体の紹介や広報のお手伝い、団体のネットワーク作りを目指しています。

 

SPP:犬や猫の殺処分をゼロにしたいと活動する人や団体が増えていますが、「殺処分ゼロ」に関してはどのようにお考えですか?

 

西村:「殺処分ゼロ」というのは一般の人にもわかりやすい言葉ですよね。

そういうアクションを起こすことはとても良いことだと思います。でも、現実的には問題行動や病気などの要因で譲渡できない犬がいることも現実です。現在多くの人がボランティアベースで一生懸命活動していますが、いずれパンクしてしまう。よく「ドイツは殺処分ゼロだから、日本でもできるはずだ」、「日本は動物愛護後進国だ」といわれます。

しかし、欧米諸国では動物を理由があれば安楽死させることは当たり前ですから、ひとり歩きしている「ゼロ」という数字だけでなく、もう少し冷静に、正確な統計で議論した方がいいと思います。安楽死させずに最後までペットの面倒を見ている飼い主さんは、日本の方がずっと多いことも知って貰いたいですね。

 

SPP:数字の「ゼロ」を目指すのではなく、何を目指していくべきなのでしょうか?

 

西村:犬や猫をはじめとする動物たちを広く受け入れる社会を目指すべきではないでしょうか。それはよりリラックスした幸せな社会を作ることに結びつきます。動物たちを広く社会に受け入れることは、そこに住む人々の寛容性を高めると言うことに他なりません。

全身に毛が生えていて、色々な形態を持ち、言葉を持たない存在を愛すべき対象として受け入れる訳ですから。少しでも自分たちと違う存在、マイノリティを受け入れることができず排除しようとする社会、より均一性の高い人間社会の行き着く先は、いじめであり、戦争です。動物たちと暮らす社会は、このようなことが如何にくだらないかを教えてくれます。

我々の団体のモットーが「いいかげん」であるのは、こうした理由からです。動物の問題を考えることで寛容性を持ち、社会が良い加減になるよう努力していきたいと思っています。

 

SPP:西村先生、本日はお忙しい中にも関わらず、ありがとうございました!

 

日本ペットサミット           http://www.j-pets.jp

 

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