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ブログ~幸せなペットを増やすために~

2016.05.11  9:08

日本の動物福祉最前線インタビュー 帝京科学大学 准教授 加隈良枝先生


 

今回は犬と猫の行動学と動物福祉に関する研究を行っている帝京科学大学生命環境学部アニマルサイエンス学科 准教授の加隈 良枝先生にお話を伺いました。ペットブームといわれる中、動物に関する研究の中心は家畜や野生動物で、ペットに関する研究がなかなか進んでいないという意外な現状があるなど興味深い内容をご紹介します。

 

―動物の行動学、動物福祉に関する研究をご専門にされたきっかけを教えてください。

 

加隈先生(以下、加隈):子どものころから猫が好きで、中学時代に猫の殺処分に関する雑誌記事を読んで衝撃を受けたことがこの道に進むきっかけだったかもしれません。大学では野生動物の研究室で自然保護を学びました。大学4年の時には、キツネが畑に入るのを防ぐサクの高さを調査するなど、動物行動学やそれを応用したものに興味を持つようになり、更には、動物が人間の影響をどのように受けているのかを知るために、上野動物園で来場者の多いときと少ないときのサルのストレス度合を調査するなど、ストレス行動の研究も行いました。また、その後は、唯一応用動物学の講座を持っていた東京大学の大学院で研究をつづけました。

 

―ストレス行動の研究をする中で、人間が動物に対して与える痛みやストレスといった苦痛を最小限に抑える事により動物の心理学的幸福を実現する、いわゆる動物福祉の分野にも研究対象が広がっていったということでしょうか。

 

加隈:どんな研究でも動物にストレスをかけないように実験するには、行動学の応用が必要になります。そこから動物福祉に興味を持つようになったのですが、当時、日本にはまだ動物福祉を専門に研究している大学はありませんでした。そこで本格的に学ぶためにイギリスのエジンバラ大学大学院に留学しました。

 

―先生が動物福祉を学ぶ中で、「日本にもこういうシステムがあればいいのに」と思ったのはどんなことですか。

加隈:ひとつの例えですが、食品には、家畜が育成からと殺までの過程で人道的な扱いを受けたという証明がつく「フリーダムフード」という食品があります。ペットにも良質なブリーダーを認証し、動物福祉に反したブリーダーにはその認証を与えないという制度ができれば良いと思います。購入者は動物福祉が守られた環境で育ったペットを選択して購入することが可能になれば、新しい道が見えてくると思いますし、この認証制度をつくるための科学的根拠の証明に、動物行動学や動物福祉学が活かされると考えています。フリーダムフードの食品は生産経費がかかるので、普通の食品よりも高価になります。ブリーダーの認証制度も同様で、手をかけて動物福祉がきちんと守られた環境で育てられた動物は、販売価格が高くなると考えられます。そうなると、高価でもそれらの動物を選ぶ購入者の確かな目も育てなければなりません。

 

―動物の研究全般において、犬や猫といったペットの優先度は高いのですか?

加隈:研究の中心は、家畜と野生動物ですね。日本においても人間の食に直結している家畜の研究には国の補助もあるし広がりもあるのですが、ペットに関しては歴史も浅く、まだまだという感じが否めません。獣医学も家畜が中心ですし、ペット専門の研究者も少ないんです。行政も研究者も追いついていないのが現状ではないでしょうか。これには、ビジネス側からの支援がないのも理由のひとつだと思います。例えば、動物取扱業が研究に援助して先ほどお話しした“ブリーダーに認証を出す”ガイドラインを作るなど、これからはペットに関わる産業が、ペットに関する学問や研究に援助をしながらペットが幸せに暮らせる基準を作っていくことが必要なのかもしれません。

 

―現状で先生の目指すところとは?

加隈:動物福祉を学んできましたが、動物福祉は動物を苦痛から救うものです。では、次のステップとして命を救うためにはどうしたらいいかを考えた時に、それが科学的な根拠や理論で語られることが圧倒的に少ないんです。だいたいが「殺処分はよくないこと」、「かわいそう」という感情論で議論されています。日本で活動する動物愛護に携わる方々の中には科学的根拠に即していない独自の理論を持っている方も多く、活動家同志の意見が合わずに、個々に活動しているケースがとても多いですよね。彼らが科学的根拠に基づいた共通の考え方で活動をすることができれば、全体力が高まりもっと効率的で効果的な活動できるはず。科学でその手助けができればと思っています。

 

―先生は現在、どのような研究を行っているのでしょうか。

 

加隈:動物のストレスに関する研究、野良猫に関する研究をしています。現状では野良猫の根絶は難しいのですが、野良猫を減らすためにはどうしたらいいか、野良猫トラブルを減らすにはどうしたらいいのかを行動学の面から探っています。

 

―猫避けに水の入ったペットボトルを置くとか?

 

加隈:あれは行動学的にはまったく効果がありません(笑)。科学的な面からだけでなく、去勢手術の麻酔の際に、獣医師がマイクロチップを埋め込むことを飼い主に提案すれば野良猫になって処分される猫を減らすことができるだろうし、もっと動物を飼える住宅が増えれば野良猫は減るかもしれない、というような科学以外の点も含めた提案も行っています。

 

―一般の飼い主さんに気を付けてほしいことはありますか。

加隈:最近ではインターネットで海外の状況を知ることができるからか、海外と比較して「日本は遅れている」、「欧米ではこうだから、日本でもこうすべき」というSNSでの発言を見ることも多いですよね。気持ちは分かるけれど、全体を見ずに一部分だけをクローズアップした情報が拡散してしまうことは危険だと感じています。欧米といってもどの国の、どの地域の話なのか明確でないことも多い。ネットの情報を鵜呑みにするのではなく、ニュースソースを見極めて、日本の文化や国民性からどうすべきなのかを考えて欲しいと思います。

 

―加隈先生、本日はお忙しい中にも関わらず、ありがとうございました!

 

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