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ブログ~幸せなペットを増やすために~

2016.04.06  9:25

日本の動物福祉最前線インタビュー 柴内裕子先生(赤坂動物病院総院長)

今回はお話を伺ったのは、50年以上にわたって獣医師として活躍を続けている赤坂動物病院総院長の柴内裕子先生です。

柴内先生は治療の傍ら日本動物病院協会第4代会長時代にCAPP(コンパニオン・アニマル・パートナーシップ・プログラム)をスタート、現在まで小児病棟、小学校、高齢者施設などへ動物たちと共に訪問する活動を続けています。

前編では獣医師を志した動機から、CAPP活動を始めるまでの経緯を伺いました。


柴内先生のご先祖様で江戸時代初期に大村藩の家老だった小佐々市右衛門前親の愛犬「華丸」が描かれた絵の前で

 

―先生が赤坂動物病院を開業されたのは1963年。まだ女性獣医師が少なかった時代ですが、獣医師を目指した理由は何だったのですか?

柴内:私は1935年(昭和10年)生まれで、戦前~戦後の混乱の中で育ちました。あの時代は人間にとっても非常につらい時代でしたが、動物にとっても大変な時代でした。私も自宅で飼っていたチャボが空襲でヒナを抱いたまま焼け死んでしまったり、父の愛犬が「軍用犬にする」という名目で無理やり軍に奪われてしまったり、重い荷車を引いた馬がムチで打たれる姿を見たり…、悲しい場面を何度も目の当たりにしました。それで10歳のときに「私は大人になったら獣医師になる。獣医師になって動物たちを助けるんだ」と決心。高校卒業後は日本大学の獣医学部に進んで、獣医師となりました。確かに当時はまだ女性獣医師はほとんどいませんでしたが、幸いにも、女性だからといって仕事をする上で不当な扱いを受けたことはありませんでした。開業した場所が赤坂で、進んだ考えを持つ方が多いエリアだったからかもしれませんが…。

当時はまだ赤坂芸者の華やかかりし時代で、私の病院に犬を連れてくる飼い主さんにも芸者さんが大勢いらっしゃいました。人力車の車夫さんが犬を座席に乗せて病院に連れてくる…なんてこともありましたね。あとは、料亭に犬の往診に行ったら、飼い主さんが時の総理大臣だった!ってこともありましたね。それで「こんな飼い方じゃダメですよ」なんてお説教したりして…(笑)。今じゃ、考えられないお話ですね。

 

―CAPPを始められたきっかけは?

柴内:私自身はボードメンバー(役員)ではないのですが、設立間もないころからJAHA(日本動物病院協会)の会員として活動をしていました。JAHAには理念が2つあって、そのうちの1つが「動物医療を通じて社会に貢献する」というもの。私はこの理念に強く共感して、「自分にも何かできることがないだろうか」と考え、診療の合間に海外に視察に行くなどして勉強を進めていたのです。そして、あるときアメリカの大会で子ども向けの乗馬療法が紹介されたのを見て大いに感銘を受け、ぜひ日本でも動物介在療法に取り組んでみたいと思うようになりました。

するとしばらくして、動物介在療法を新聞で見て知ったという横浜の「桜園」という施設から「うちでもやってみたい」というご連絡をいただきました。もちろん二つ返事で引き受けましたが、なにせ当時はまだ活動犬すらいない時代。自分の犬2頭(スーパーに捨てられていた「スーパー」と、世捨て人みたいな風貌の元捨て犬「ステファン」)、それに知り合いから借りてきた犬数頭を連れてのゼロからのスタートでした。そこからはもう試行錯誤の連続ですが、ボランティアの皆様のおかげで何とか30年間、1万7500回以上にわたって活動を続けることができました。

 

―活動を始めた30年前と比べ、日本の動物たちを取り巻く環境は向上したと思われますか?

柴内:ずいぶん向上したと思いますが、まだ欧米の動物愛護先進国に比べると遅れている面も多いと思います。例えば犬に関して、私が一番問題だと思っているのは、日本人の「しつけ」に対する認識不足です。欧米の人たちはもともと狩猟民族で、犬をしつけて狩猟に使ってきた長い歴史がありますから、犬=しつけるべきものだという認識をしっかりと持っています。だから犬が2か月くらいになったら徹底的に厳しくしつけをします。犬がしつけられているという前提があるからこそ、海外ではホテルでもレストランでも電車の中でも、犬の立ち入りが認められているんですよね。ところが、日本はどうでしょう?全く違いますよね。2か月くらいの時は、しつけるどころか「可愛い、可愛い」ってちやほやして甘やかしてしまいます。だから日本ではいまだに犬と一緒に行ける場所が限られています。キャリーに入れないと犬が電車に乗れないのは、今や先進国では日本くらいのものではないでしょうか。

 

―東日本大震災の際にも、しつけの大切さを実感されたそうですね。

柴内:15年ほど前から、仙台市の委員として動物行政に関わっており、その一環として、市と動物愛護センターが市民を対象に行うしつけ教室の運営をサポートしてきました。この教室からは実に素晴らしい人材が育ち、皆さんが自主的に動物介在教育や、災害発生時を想定したトレーニングに取り組んでこられました。それが東日本大震災の際にものすごく役に立ったのです。避難所などでボランティアとして活躍された方も多かったのですが、飼い主さんと同行避難してきた犬たちの中には、しつけができていないために、避難所で過ごせなかったものもいたそうです。しつけができていない犬は、周囲に迷惑をかけてしまいますからね。やはり、普段からのしつけが非常に重要なのです。

 

―どうすれば日本でもしつけに対する意識が向上すると思われますか?

柴内:やはり教育が大事だと思います。例えばカナダでは、犬を飼い始めたら地域の公園等で行われているしつけ教室に通うことが義務付けられている地域があります。市が8ドルを負担してくれるので、飼い主さんは5ドルでトレーナーの指導を受けることができるという優れたシステムです。日本でも海外のこういう良い事例をどんどん真似していってほしいですね。日本人は真面目で行政が行うことには従順ですから(笑)、行政主導のしつけ教室が一般的になれば、しつけのレベルは飛躍的に上がると思います。

もちろん行政だけに頼るのではなく、「犬を飼ったら2か月目からしつけを!」という情報発信をブリーダーやペットショップの方にもっと積極的に行っていただきたいですね。私たち獣医師会やペットフードメーカーは、例えばチラシを作るなどして、その情報発信のためのサポートを行うべきだと思います。なにせ犬の生後2か月は人間で言うと5歳です。生後5か月だともう10歳ですから、この頃までには基本的なしつけを終えておきたいもの。ここでしっかりしつけをしておくと、本当に飼いやすい犬になってくれます。しつけがちゃんとできれば、飼育放棄の原因の1つでもある問題行動を抑制することも可能。しつけをするかしないかで犬の一生が左右されてしまうと言っても過言ではないと思います。

(前半終わり)

 

-後半では柴内先生が取り組んでおられる「70歳からパピー&キトンに挑戦」プロジェクトのお話を中心に、高齢化社会におけるペットとの共生についてのお話をご紹介します。

 

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