セーブペットプロジェクト、愛情の証キャンペーンに関する活動報告や情報発信をしていきます
ブログ~幸せなペットを増やすために~
2017.01.13 9:15
2016動物感謝デーin Japanが2016年11月12日(土)福岡県北九州市にある西日本総合展示場にて開催されました。国会議員や福岡県知事、北九州市長と各地の獣医師会会長等が参列する開会式の中で、メリアル・ジャパン株式会社の永田 正代表取締役社長と、日本全薬工業株式会社の黒田 英一郎取締役がセーブペットプロジェクトを代表して公益社団法人日本獣医師会への寄付金、200万円の贈呈式を行いました。
式典の後、日本獣医師会の藏内 勇夫会長にお時間をいただき、初の地方開催となったイベントについて、マイクロチップの現状と今後についてお話を伺いました。
セーブペットプロジェクト(以下、SPP):動物感謝デーは例年東京の駒沢オリンピック公園で開催してこられましたが、10回目の今年、北九州市で開催された理由はなんでしょうか?
藏内 勇夫会長(以下、藏内):動物感謝デーは一定期間東京で開催した後、地方でも行いたいという気持ちが当初からありました。今回開催地が北九州市に決まったのは、昨年スペインで行われた世界獣医師会と世界医師会によるOne Healthに関する国際会議で私が日本の現状について講演したのがきっかけでした。その講演が好評をいただき、次回は日本で開催して欲しいという声が上がったんです。それに相応しい地域はどこか?と考えたところ、日本でも獣医師会と医師会の連携が進んでいる福岡県が候補に上がりました。開催都市との調整の中で、北九州市が会場を用意してくれることになり、北九州市の動物愛護デーとイベントも共同開催する話が進み、動物感謝デーにとって初の地方開催が実現しました。偶然ですが僕も日本医師会の横倉会長も福岡出身でもあるんですよ。
SPP:この度の寄付金の用途についてお聞かせください。
藏内:まずは平成22年から毎年ご寄付をいただき、本当に感謝しています。これまでに216台のマイクロチップリーダーを自治体に寄贈することができました。
今回もこれまでと同様に、全額をマイクロチップリーダーの購入費に充てさせていただきます。マイクロチップの普及推進には自治体でのインフラ整備、つまりマイクロチップリーダーが全国の行政機関に完備されている状態を作ることが欠かせませんから。今回も環境省に相談しながら配布先を決めたいと考えています。
これまで寄贈した先の自治体、特に予算の都合などでそれまでは配備がなかった関係機関から大変感謝されています。最近では中核都市や警察等からの要望が多くなっていると担当者から聞いています。
SPP:マイクロチップの犬・猫への装着率は年々上昇していると聞きますが、実態はいかがでしょうか?
藏内:現在の装着率は犬で1〜2割、猫はもっと低いようです。私たち日本獣医師会ではマイクロチップ普及のための特別委員会を設ける一方、動物愛護団体と一丸となって普及啓発に取り組んでいるAIPO(動物ID普及推進会議)の事務局としても全てのペットへの装着を目標にしています。
それを実現させるには、平成30年に予定されている動物愛護管理法の改正で装着の義務化を明確に位置づけることが必要でしょう。まずはペットショップ等で販売される犬猫への装着を義務付けることが検討されているようですね。
また日本は災害の多い国ですから、逸走して迷子になったペットを元の飼い主さんに戻す為にも、また終生飼育を徹底させるという意味でもマイクロチップの装着義務化を進めるべきだと考えています。
SPP:藏内会長が掲げる「One World One Health」を実現する為にどのような取り組みを行っておられるのでしょうか?
藏内:55ある地方獣医師会と同じ地域の医師会との間での学術協定を先日全ての地域で締結することが出来ました。それによって今後は様々な分野で「人と動物との健康が輪のように繋がっている」ことを、もっと多くの皆さんに知って貰うことが出来ると思います。そのために医師会と連携しながら「One World One Health」の実現に努めていきます。
SPP:今後も動物たちの健康のために、よろしくお願い致します。お忙しい所、ありがとうございました!